2017年1月21日 説経浄瑠璃鑑賞会――若太夫日記

毎年正月の恒例となりました「説経浄瑠璃鑑賞会」が1月21日に東武東上線の成増駅に隣接する成増アクトホールで開催されました。前日に雪との予報もありましたが、当日は快晴で安心いたしました。しかし、残念ながら強風のためホールの入口に毎年恒例の幟を並べることができませんでした。

P1180564

開演前に大勢のお客様がお待ちでした。定員の450名に迫るお客様においでいただきました。まことにありがとうございました。生徒さん達によるご祝儀曲「御祝儀宝の入船」でめでたく幕が開きました。

P1180569

次に私が素語りで、「さんせう太夫の鳴子唄」を語りました。前半の船乗り込みのところの地の部分を一部カットして後半の「対面」に力を集中させるように目論んでみました。リハーサルでうっかり普段の二本調子より、一調子高い三本調子に三味線を合わせ語ってしまったので、本番で声が普段の二本調子に戻らずお聞き苦しところもあったかと思います。しかし終了後お客様からは涙を流しながらお聞きの方もいらして、とてもよかったとの感想を多くいただき、ひとまずホッとしました。

P1180572

P1180574

休憩をはさみまして、ゲストに八王子車人形西川古柳座の皆様に人形を遣っていただき、小栗判官の矢取りを語りました。やはりお人形に華を添えていただきますと、広いホールが一段と引き立ちます。特に最後の小栗が、父高倉が放つ矢を受けとめる場面すが、素語りですとその場面が一番盛り上がりますが、人形が加わるとその後の三人の対面の描写もゆったりと語れるのが新しい発見でした。

P1180581

八王子車人形

御来場の皆さん、西川古柳座の皆さん、板橋区教育委員会の皆さん有難うございました。

Leave a comment

Your comment