2016年7月18日 國學院大學院友会北多摩支部公演会――若太夫日記

國學院大學院友会北多摩支部総会が府中市の大國魂神社で開かれました。
その後の席上で説経節を披露させていただきました。

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会場の大広間があまりにすばらしく書院もそこに掛かる御軸も立派だったものですから、金屏風を立てるにしのびなく、そのままで語らせていただくことにしました。会場は結婚式場でしたので、「皆さん、ここに来る途中の廊下で、花婿に間違えられて、もう大変だったです・・・。」なんというような冗談を交えながら、説経節の紹介と小栗判官のあらすじを説明させていただきました。

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「小栗判官 矢取りの段」を気持ちよく語らせていただきました。院友会の関係者の皆様、大変お世話になりました。

2016年6月11日 武州世直し一揆150周年記念集会――若太夫日記

武州世直し一揆は、慶応2年(1866)に飯能の名栗谷から蜂起した民衆が、飯能宿に押し寄せ米屋等に米の安売りを要求したことに端を発します。増長した一揆勢は、施金施米等の要求を掲げ、豪農・豪商に次々と打ちこわし、あっという間に武蔵国中に一揆の渦が広がっていきました。この一揆の影響で江戸幕府はその瓦解を早めたといわれています。

今回の出演はその一揆の150周年を記念する会の発起人の川中さんとのふとした出会いから始まります。一揆当時はやっていた佐倉宗五郎のお話し「佐倉義民伝」を語ってくれないかと頼まれました。実行委員の方々も語りと同時に竹間沢車人形の画像を投影するなど、説経節を解りやすくする工夫を凝らして頂きました。

武州一機

場所は東飯能駅丸広百貨店7階の飯能市市民活動センターのホールで、323平方メートルと広い空間です。新聞報道もあってか、120名位のお客さんを想定していたのですが、当日蓋を開けると230人近いお客様がお出で下さり、大盛況でした。リハーサル通りにマイクを使わずに語ったのですが、声はそれなりに出ていたと思いますが、全体にうまく届いたかどうか心配でした。
また国立国文学研究資料館名誉教授の森安彦先生の武州一揆についての御講演が大変わかりやすく勉強になりました。皆さん、わたしはもともと日本史の学徒なのです。
川中さんはじめ実行委員の皆さまには大変お世話になりました。ありがとうございました。

なおこの当日の講演の様子は下記よりご覧いただけます。

前編:https://www.youtube.com/watch?v=EQE7Fqu-8Zo
後編:https://www.youtube.com/watch?v=6m9ZTNUM5lw

2016年5月28日 茨城民俗学会説経浄瑠璃公演――若太夫日記

しばらくぶりに水戸までの遠出となりました。水戸市の茨城県民文化センター分館で行われる茨城民俗学会での公演です。随分前になりますがまだ小若太夫の頃に一度お呼びいただき語ったことがあります。今回はそれに続きましての公演です。

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会議室にきちんとした演台と金屏風をご用意いただき、とてもいい環境をおつくりいただきました。

茨城2

会長の今瀬先生の解説に続きまして、茨城県に伝承が残る「葛の葉」、「小栗判官二度対面」の二段を語りました。学会の会員以外のお客様も大勢お見えで、説経節についての質問も多くいただきました。解る限りお答えしましたが、説経節を初めて聞いたという方がほとんどで、これからもっと大勢の方に聞いていただきたいとつくづく思いました。
今瀬文也先生、小栗フォーラムの篠崎隆先生にはお世話になりました。ありがとうございました。

2016年5月20日 第23回 若松若太夫独演会――若太夫日記

若松若太夫独演会も23回を数えました。半年に1回のペースで続けておりますので、もう12年近く続けていることになります。開催場所は板橋区立郷土芸能伝承館です。午前中有志の方々により会場準備が進みます。伝承館の前にも数々の旗がはためきます。

独演会1

午後1時開演を前に今回も77名ものお客様がお出でになりました。まことにありがとうございました。結城加奈さんの「葛の葉」に続きまして私は「熊谷敦盛武門誉(くまがいあつもりぶもんのほまれ)」です。

独演会2

これは昭和16年に九段会館で初代と二代目が掛け合いで演じた台本を基に再演したものです。もう少しお客様にお解りいただけるような工夫が必要かと感じました。
熊谷物語は奥が深いですし、初代からの演目なのでこれからも深化させていきたいと思います。
休憩を挟んで次も私の「照手姫車引(てるてひめくるまびき)」です。後半の近江路の「道行(みちゆき)」がイマイチ盛り上がりに欠けました。また勉強します。

 

 

 

2016年4月16日 白久串人形定期公演――若太夫日記

4月16日秩父市白久串人形芝居の年に1回の定期公演です。
この日はあいにくお天気が定まらず、秩父の芝桜のお客さんが多いかと思い早めに家をでました。
幸い渋滞にも当たらずに白久に着きました。
白久の串人形芝居は、毎年4月第3日曜日午後1時から、秩父市荒川白久の豆早原区公会堂で行われます。
串人形は2人遣いで、主遣いが左手で人形の支え棒を持ち、右手で首(頭)や目、眉を動かし表情をつけます。
手遣いは、主遣いの後ろで人形の手を手首に差し込んである竹串を持って左右の手を遣います。
お人形はとっても可愛いです。

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いつもは公会堂の野外に舞台を作りますが、あいにくの雨模様。しかし上がりそうでもあり・・・座員の方々と迷ったあげく、公会堂の中に舞台を組んで行うこととなりました。公会堂の中はお客様がビッシリとお越しで立錐の余地もないくらいでした。

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午後1時開演、私は初めに「壺坂霊験記」を語り、中入りを挟んで最後に「御所桜堀川夜討弁慶上使の段」を語らせていただきました。お客様の熱気が伝わってくる舞台でした。

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