2016年2月2日 寒稽古——若太夫日記

「声をつくる」ことを考えつつ生活していますが、 声の鍛錬にも時期があるとおもいます。
 
小寒から 立春までの約1か月間の「寒(かん)」に集中して行う、いわゆる「寒稽古」が一番効果があがります。
ちなみに「声をつくる」というのは、つくり声をすることとは違います。かたくいえば自分の声を確立することです。

私が声の寒稽古を思い立ったのは、
「寒になると 毎日川のほとりに行き、 体が冷えるなか、 早く暖かくなろうと、夢中で声を出し稽古した。」
というゴゼさんの体験記を読んで、感じるところがあったからです。

寒の空気にはなんとも凛とした透明感があり、その中で声を出す稽古をしていると、少しずつですが声が伸びていくような気がします。その積み重ねが大事なのだとおもいます。

エラそうなことを書きましたが、今年の寒は雪が残って寒い寒い。昨年の暖冬の影響からか寒さが身に沁み数日間お休み。気を取り直して長靴を履いて再びチャレンジしましたが、立春を目前に風邪でダウンという、ていたらくでした。
立春後にリベンジなんというのは虫のいい話ですかね。

寒声や響き連山遙かなる 艸右

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